笠間市の陶磁器 笠間焼
笠間焼は、笠間市で、江戸時代の中期から始まった歴史のある陶磁器です。日用雑貨が幕末から明治時代にかけて作られ、技術者や従事者も多く増加をした経緯があります。それは、江戸に近いという利点から大量生産が可能になったからとされています。
明治時代には、厨房用の粗陶品の産地として有名になりました。明治30年頃には、鉄道が開通したことによって、販路は拡大をし、関東をはじめ東北の各県等、一都、16県に及んで、かめやすり鉢の産地として認められるようになりました。戦後は笠間焼はプラスティック製品の流通により激減しますが、工芸陶磁器として転換をしたことで、受け継がれてきました。また、陶磁器だけでなく、陶画などとして、インテリアに使用される用途で作られているものも多く生産されているのが特徴となっています。
使用をする粘土も笠間粘土を主な原料とし、昔の技法を多様化させることができるようになったため、品種も増えていきました。平成四年には、笠間焼は伝統的な工芸品として指定をされ、現在では陶芸家や窯元が多くいる窯業産地のひとつとなっています。新たな技法が加わることで、土鍋や陶板、耐熱容器などの商品を生み出すようになりました。